作曲シンポジウム「アンサンブル室町によるメリークリスマス エリック・サティ!公演によせて」開催のお知らせ

日仏現代音楽協会とアンサンブル室町はこの度、来る12月25日(日)に東京文化会館小ホールにおいて行われる「メリークリスマス エリック・サティ!」公演に寄せた関連行事として、作曲シンポジウムを共催することになりました。

日時:2016年12月21日(水) 17時〜20時
会場:東京藝術大学(台東区上野公演12−8)音楽学部5号館 5−212教室
入場無料(要予約) お電話でのご予約: 080-5658-9447
(藝大関係者以外でご来場の際には、音楽学部キャンパス入口にて守衛さんに、シンポジウムにいらしたことを告げて頂いた上で、建物に入るセキュリティ・ゲートを開けてもらって下さい。)

出演
アラン・モエーヌ(作曲家)
フロラン・キャロン=ダラス(作曲家)
アレッシオ・シルヴェストリン(作曲家・振付家・ダンサー)
青柿将大(作曲家)
木下正道(作曲家)
台信遼(作曲家)
渋谷由香(作曲家)
ゼミソン・ダリル(作曲家)
阿部加奈子(指揮者)
ローラン・テシュネ(チェンバロ奏者・アンサンブル室町芸術監督)

(仏語通訳あり)

シンポジウム前半では、この公演のためにフランスから来日する2人の作曲家アラン・モエーヌとフロラン・キャロン=ダラスに、振付家やダンサーとしても活躍するイタリア生まれの作曲家アレッシオ・シルヴェストリンを加えた3人に、それぞれ自らの音楽についてプレゼンテーションを行ってもらいます。

アラン・モエーヌ Alain Moëne

 

アラン・モエーヌは、微分音に魅了され、最初の作品「四分音を使用した三重奏曲」からその可能性を探求してきた。この作品は、1967年のパリ・ビエンナーレに選ばれて作曲したものである。当時彼はまだパリ高等音楽豊饒音楽院の学生(エクリチュールと作曲)であった。その後の作品ではすべて、微分音程が主要な役割を果たすことになる。1968年にはリリー・ブーランジェ財団から奨学金を得ている。また1977年にはSacem(フランス著作権教会)主催のジョルジュ・エネスコ作曲コンクールに入賞した。彼のレパートリーには、オーケストラから室内楽まで、さらにはソロ楽器まで、あらゆる楽器編成のための作品が含まれる、また、他の文化、とりわけ日本の伝統楽器による作品もある。5人の歌手と楽器アンサンブルのための「バビロン」は、1989年の「Victoires de la Musique」(フランス版グラミー賞)にも選ばれた。1976年に「Orchestre National de France」の音楽監督に任命され、作曲活動と平行して、Radio France(フランス公共放送局)での音楽活動を続けている。
 

フロラン・キャロン=ダラス Florent Carron-Darras

 
1986年新潟生まれ。アンジェ音楽院、ペイ・ド・ロワール聖歌学校で音楽を習い始める。ソルボンヌ大学卒業後、パリ国立高等音楽院音楽学科に入学。アナリーゼ、音楽美学を学び修士号を取得。現在は同音楽院作曲科にて、ステファーノ・ジェルヴァゾーニ氏とルイス・ナオン氏に師事し、研鑽を積んでいる。2012年からアンジェ大学で教鞭を取り、音響学、20世紀の音楽史と分析のクラスを担当。2014年から、音楽民族学者シマ・アロム氏と共にグルジア音楽について研究中である。これまでに、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、アンサンブル・ミュルティラテラル、カスタリアン四重奏団によって作品が演奏され、フランスのみならずイギリス、イタリアでも好評を博している。幼少の頃より親しんだピアノ、グレゴリオ聖歌、打楽器、とりわけイランの打楽器が創作活動の大切な要因となっているが、一方で写真も自身の芸術活動にとって必要不可欠な存在になっている。現代音楽グループ”Ensemble Regards”メンバーに所属している。
 

アレッシオ・シルヴェストリン Alessio Silvestrin

 
アレッシオ·シルヴェストリンは、ローザンヌ・ルードラ・ベジャール卒業。F・ヴァルダンブリーニのトリコルダーレ音楽を学ぶ。ベジャール・バレエ・ローザンヌ、リヨン国立オペラ・バレエ、フランクフルト・バレエ団にて、ダンサー・振付家・作曲家として活動。フォーサイス・カンパニーにて客演。愛知芸術文化センター、YCAM、Noism、新国立劇場、セルリアンタワー能楽堂、ヴェニス・ビエンナーレ、ロワイヨモン財団の委嘱により作曲、サンフランシスコのオーディブル・シティーズ・作曲コンペティションで一等賞を受賞。
 
シンポジウム後半では、公演に出品される他の作曲家の方々や、公演を指揮する阿部加奈子 当協会会長にも加わって頂き、今回の作品についてやサティとの関わりなどについて語って頂きます。その後ディスカッションや質疑応答も行う予定です。国境と時代・文化の違いを越えて響き合う、エキサイティングな創造の現場の熱気をお届け出来る貴重な機会と思われます。多数の皆様のご来場をお待ち申し上げております。

 


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