第1回日仏指揮法講座

第1回日仏指揮法講座 (2013年4月26日~28日)

日仏指揮法講座では、フランスにおける伝統的な音楽家教育の理念である
“musicien complet” (完全なる音楽家)の育成を理想として掲げつつ、指揮法の実際を学びたい方や、指揮者に必要とされる諸技術や音楽読解能力を深めたい方のために、オーケストラ作品の指揮法実技(ピアノ連弾による演奏となります)、スコア・リーディング、楽曲分析の3つの科目をセットにした内容を用意致しました。この分野の初心者から指揮法を専門的に学んでいらっしゃる方、既に指揮活動を始めている方まで、幅広いレヴェルの受講者と聴講希望者を募集します。

講師


阿部加奈子

パリ在住の指揮者、ピアニスト。 大阪に生まれ、2歳より音楽教育者・合唱指揮者の母親から ピアノの手ほどきを受ける。 相愛音楽大学附属子供の音楽教室ピアノ科、東京藝術大学音楽 学部付属音楽高校、東京藝術大学音楽学部作曲科を経て、パリ 国立高等音楽院に入学。6つのクラスで学んだ後(和声、対位 法、フーガ、器楽伴奏、オーケストレーション、楽曲分析)、 2002年同音楽院指揮科に日本人として初めて入学。在学中より 様々なオーケストラ、アンサンブルに客演。
現代音楽に精通し、これまでにEnsemble L’Itinéraire, Ensemble 2e2m, Smash Ensemble, Ensemble Zellig 等数多くの現代音楽アンサンブルを指 揮し、80作を超える新作初演の指揮・演奏・録音を西ヨーロッ パを中心とする世界各地で行っている。2002年に「武満徹ピア ノ作品集」のCDをHarmonia Mundi社よりリリースしたのを皮 切りにこれまでに指揮・ピアノの両方で5枚のCDを録音。そ のうちの1枚は Prix des lycéens 賞にノミネートされた。更に 2005年にはフランス人若手作曲家らと共に現代音楽アンサン ブル «ミュルチラテラル»を創設し、現在に至るまで同アンサ ンブルの音楽監督を務めている。
オペラ作品にも造詣が深く、パリ管弦楽団合唱団の練習ピアニストやオペラ公演のコーチ等を務めた後、2007~2008年にかけてモンペリエ国立歌劇場並びにモンペリエ国立管弦楽団の副指揮者として数多くの交響曲・オペラ公演を手がけ、Jerzy Semkow, Lawrence Foster, Enrique Mazzola, Alain Altinoglu, Friedemann Layer 等の指揮者及びRené Koering, Jean-Paul Scarpitta,Moshe Leiser等の演出家と協力し、公演を成功に導いた。2009年12月にはモンペリエ国立歌劇場にて「椿姫」を指揮。2009年シャトレ座での「魔笛」公演、2010年ストラスブール国立歌劇場での「マクベス」公演、チューリッヒ歌劇場での「ジェズアルド」世界初演の副指揮者も務めた。
レパートリーはバロックの弾き振りから現代作品まで実に幅広 い。現在までにモンペリエ国立管弦楽団、リール国立管弦楽 団、ニース交響楽団、ロレーヌ国立管弦楽団、バスク交響楽団、オーベルニュ室内管弦楽団、アモル交響楽団(韓国)、ルーマニア国立放送管弦楽団、ヤナーチェク・フィルハーモニック管弦楽団(チェコ)、パドゥルー管弦楽団、イル・ド・フランス国立管弦楽団等のオーケストラを指揮し、
またEmmanuelle Bertrand, Henri Demarquette, Cyprien Katsaris, Eric Aubier, David Guerrier, 広瀬悦子、萩原麻未等のソリストと共演している。

2011年3月11日の東日本大震災勃発の2日後に「パリ東日本大震 災チャリティーコンサート実行委員会」を創設。パリ国立高等 音楽院、パリ日本文化会館、パリ市内の教会や市役所などの協 力のもと数々のチャリティーコンサートを企画。それら一連の コンサートの締めくくりとし、2011年4月10日ユネスコ本会議 場にて有志によるオーケストラコンサートを開催。実行委員長 としてジャポネード・オーケストラ並びにジャポネード合唱団 を指揮した。翌2012年3月11日には震災1年後の「復興メモリ アルコンサート」の指揮者として、佐渡裕と共に再びユネスコ の舞台に立った。

夏田昌和

1968年東京生まれの作曲家、指揮者。東京芸術大学及び大学院にて永冨正之、野田暉行、近藤譲の各氏に作曲、アンリエット・ピュイグ=ロジェ女史にスコアリーディング及び伴奏法を学ぶ一方、洗足学園大学指揮研究所にて秋山和慶氏他に指揮法を師事する。’91年東京芸術大学音楽学部作曲科を首席で卒業、’93年同大学大学院修了後に渡仏。パリ国立高等音楽院にてジェラール・グリゼイに作曲、ジャン・セバスティャン・ベローに指揮を学ぶ。’97年に同音楽院作曲科を審査員全員一致による首席一等賞及び音楽院卒業生協会によるEbersold賞を得て卒業し、帰国。
作曲分野においては、出光音楽賞や芥川作曲賞、Goffredo Petrassi 国際作曲コンクール審査員特別表彰をはじめとする様々な賞を国内外にて受賞。アンサンブル・アンテルコンタンポランやフランス文化省、サントリー音楽財団をはじめとするより数多くの財団や演奏団体、演奏家より作品委嘱を受けている。作品はISCM(横浜)やザグレブ・ミュージック・ビエンナーレ、メルツ・ムジーク(ベルリン)、マンカ音楽祭(ニース)、ミュージック・フロム・ジャパン(ニューヨーク)、アヴァンティ夏期音楽祭(フィンランド/ポルヴォ)、大邱国際音楽祭(韓国)、武生国際音楽祭(日本)、プレザンス(パリ)などにおいて紹介され、オランダ放送交響楽団、ベルリン交響楽団、新日本フィルハーモニー、東京交響楽団、Ensemble2e2m、Ensemble Intercontemporain、Ensemble Recherche、Ensemble Court-Circuit、Juilliard Percussion Ensemble、東京シンフォニエッタをはじめとする著名なオーケストラやアンサンブル、クロード・ドゥラングル(Sax.)やバリー・ウェッブ(Trb.)、セドリック・ティベルギアン(Pn.)などの優れたソリストによって、世界各地で幅広く演奏されている。
指揮者としては、Fundaçao Oriente 国際指揮者コンクール(ポルトガル)に2回連続で第3位入賞を果たした他、これまでに多くの市民オーケストラへの客演や音大の学生オーケストラの指導に取り組み、また若い世代の演奏家の育成にも貢献してきた。特に現代音楽演奏分野においては、アンサンブル・コンテンポラリーαやアンサンブル・ヴィーヴォ、アール・レスピランなどのアンサンブル団体を指揮して数多くの邦人新作の世界初演や海外現代作品の紹介に携わり、その数は現在までに合わせて120曲を超えている。なかでもグリゼイのや<境界を超えるための4つの歌>、ライヒのといった大作の日本初演は特筆に値しよう。海外においてもAvanti Ensemble(フィンランド)やEnsemble Zellig(フランス)で自作を指揮し、演奏家と聴衆の双方より好評をもって迎えられた。また最近では指揮者として演奏に参加した「昼・南聡作品集」が第50回(2012年度)レコード・アカデミー賞(現代曲部門)を受賞している。
1998年より約12年の間、首都圏の様々な芸術・音楽大学で作曲、和声、対位法、指揮、スコアリーディング、楽曲分析、ソルフェージュ、室内楽、現代音楽演奏法などの指導にあたり、多くの優秀な門下生を育ててきた。

伴奏ピアニスト

石井佑輔

国立音楽大学作曲学科卒業後、渡欧。フランス、パリ国立高等音楽院(CNSM)エクリチュール科および歌曲伴奏科をDFSを得て修了。またブーローニュ音楽院(CRR)ピアノ科一等賞及び最高課程卒業後、ドイツ、フランクフルト音楽表現芸術大学大学院にてアンサンブル・モデルン国際アカデミー(IEMA)を奨学生として修了。第14回ハビエル・モンサルヴァーチェ国際ピアノ現代音楽コンクール(ジローナ)2位、オルレアン国際21世紀ピアノコンクールにおいてナディア・ブーランジェ賞、アンドレ・ジョリヴェ賞を受賞。第6回イヴァル・ミカショフ・トラスト・ピアニスト/作曲家委嘱プロジェクト優勝。
その他作曲、新曲初演、リサイタル伴奏等の活動、またA.ルヴィエ、G.ペッソン、M.マタロン、J.ルノ、J.M.ロペスロペス、横井佑未子等の多くの作曲家の初演、演奏にも関わっており、20世紀の埋もれた作品の再演にも力を注ぐ。
これまでにピアノを西村菜穂子、H.カルティエ=ブレソン、M-P.シルゲ、伴奏を今村央子、A.ル・ボゼックの各氏に師事。第10回TYサポートプログラムの助成を受けて初CD「ジョリヴェ/ヴァレーズピアノ作品集」をコジマ録音よりリリース。またフランスのレーベルLyrinxより「A.ジョリヴェ/J.ルノ ピアノ作品集」をリリース予定。

安田結衣子

京都市立音楽(現京都市立堀川音楽)高等学校を経て東京藝術大学音楽学部作 曲科卒業。同大学卒業時にアカンサス音楽賞受賞。 2007 年、パリ国立高等音楽院ピアノ伴奏科に審査員の満場一致で入学、2010 年同音楽院を最優秀の成績で卒業。同音楽院や地方音楽院、コンクールなどで公式伴奏者を務めるほか、現代曲を中心にソロ、室内楽においてヨーロッパ内外で活躍。2010 年Klangspuren Schwaz音楽祭にインターナショナルアンサンブルモデルンアカデミー生として参加。2012 年第10回現代音楽演奏コンクール<競楽X >入選。
2011 年帰国後は、日本を中心にピアニスト・作曲家として活動。東京藝術大学、上野学園大学、桐朋学園大学付属子どものための音楽教室非常勤講師。

対象

受講生(定員最大10名)

– 指揮法を既に学んでいらっしゃる方
– 音楽大学などで音楽の専門教育を受け、基礎的な音楽に関する知識は身につけているが、指揮法の勉強は未経験の方
– アンサンブルや合唱、吹奏楽、オーケストラなどを対象にした指揮活動をされている方、またそうした活動を今後目指される方
-フランス式の指揮者教育を体験したい方や、将来的にこの分野で留学を考慮されている方

聴講生
事前にお申し込みいただければ専門的な知識の有る無しにかかわらずどなたでも聴講可能です。各日共、講習の妨げとならない範囲で会場への出入りも基本的に自由です。ただし今回会場が手狭なこともあり、受講生多数の場合はお断りさせていただく場合がございます。

講習内容

1. 指揮法実技
ピアノ連弾による演奏を実際に指揮していただきます。以下の課題曲リストの中から、任意の楽曲もしくは楽章を1~3曲(楽章)程度お選び下さい。お一人当たりの持ち時間は受講生の人数や受講生各自の習熟度、選択楽曲によって異なりますが、概ね60分~90分程度を目安とお考え下さい。(選択楽曲は遅くとも開催日時2週間前までには事務局までお知らせください。)

(課題曲リスト)
モーツァルト「交響曲第41番”ジュピター” 」
ベートーヴェン「交響曲第7番」
ブラームス「交響曲第3番」
ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」
ラヴェル「マ・メール・ロワ」(組曲版)
ストラヴィンスキー 「春の祭典」より「選ばれた生贄への賛美(104~)」と「生贄の踊り(142~)」

2. スコア・リーディング
基本的にご自分が選ばれた課題曲の一部分をピアノで演奏していただきます。スコア全体の演奏が困難な場合、任意のパートやセクションのみを弾くのでも構いません。(演奏箇所の選択に迷われた場合や、ピアノ演奏を著しく不得手とされる場合は、事務局まで事前にご相談ください。)

3. 楽曲分析
課題曲の中から今回はモーツァルト「交響曲41番 “ジュピター” 終楽章」、ラヴェル「マ・メール・ロワ」(抜粋)、ブラームス「交響曲第3番 第1楽章」を講師の夏田昌和が分析します。作曲学的な分析方法に加え、指揮という演奏行為に即した視点からも楽曲を捉えていくことを目指します。スコアは各自ご用意ください。

日程・会場
– 4月26日(金) リブロ音楽スタジオ(新宿駅南口徒歩15分・代々木駅徒歩13分・小田急参宮橋駅徒歩7分)
13:00-17:00 スコア・リーディング実技レッスン
17:00-21:00 楽曲分析講義

– 4月27日(土) リブロホール (会場が変更になりました)

10:00-15:00 指揮法実技レッスン

– 4月28日(日) 渋谷区文化総合センター大和田 練習室3 (渋谷駅徒歩5分)
9:00-12:00  指揮法実技レッスン

(26日午後枠にいらっしゃれない受講生の場合、27日もしくは28日に指揮法実技と一緒にスコア・リーディングを受講することも受講人数等によっては可能となる場合があります。事前に事務局までお問い合わせください。)

参加費用

受講生

28,000円 (日程や受講内容において部分参加をご希望の場合、別途お問い合わせください。)

聴講生 (要事前予約・26日は定員に達しましたので4月19日をもって締め切らせていただきます。27日と28日につきましてはまだまだ人数に余裕がございますので、当日参加も若干数は可能かと思われます。)
4月26日 : 3,000円
4月27日・28日 : 各日2000円 (2日連続 : 3,000円)

お申し込み・お問い合わせ
日仏現代音楽協会事務局
03-5389-0317(fax兼)
nichifutsugenon@yahoo.co.jp

受講生としてお申し込みの際には、
-お名前
-ご連絡先(メールアドレス及びお電話番号)
の他に
-音楽学習歴もしくは音楽活動歴 (簡潔なもので結構です。)
-指揮法を学んだ経験の有無 (経験有りの場合にはその内容や時期について。)
をご併記下さい。


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